労働人口が減り続けている今の日本。女性や高齢者、障害者など含めて多くの働き手を確保することが課題となっていますが、女性の場合を考えても、出産・育児や体力面で正社員並みに働くことが困難なため、継続して働けないのが現状です。
働き方改革は、このような人材の流出を防ぐため、働く人たちの職場環境を整えながら、企業の成長につなげていこうとする試み、取組みです。
「働き方改革宣言奨励金」は、企業の働き方・休み方の改善・向上を推進することを目的として始まりました。
具体的には
①働き方・休み方の2~3年後の目標と取組を定めた「働き方改革宣言書」を作成する。
②働き方の新しい制度を導入する。
③休み方の新しい制度を導入する。
が要件となります。
東京都の事業所なら業種や会社規模を問わず応募ができます。
簡単な要件をあげると以下の3つですのでセルフチェックしてみてください。
①東京都で事業を営む会社である
②半年以上働いている2名以上の社員(雇用保険加入者)がいる
③都税に滞納、未納がない
(詳細は募集要項をご確認ください)
奨励金の特徴
エントリー
エントリーは毎月開催されます。第1回目は5月9日から始まり、6回目の10月で終了となります。正味半年間の募集期間となりますので、早めのエントリーが必要になります。
申し込みはEメールのみで受付となります。時間は10時から15時の5時間ですので注意が必要です。
予定者数は1500社限定。毎回平均300社となります。
事業実施期間は3ヶ月と短いので、この間に全て取り組まなくてはなりません。


研修参加
エントリーしてから1週間位で当落の連絡がEメールで送られてきます。
申請可能の連絡がきたら、さっそく、申請前に東京都が開催する「研修」に1回参加する必要があります。
研修は複数の候補日がありますので、都合のつく日程に合わせて参加日を選びます。
参加者は経営者か役員、人事労務担当者となります。研修時間は1時間半で終わります。
研修内容は以下の通りです。
・働き方改革に取り組む必要性
・制度整備のポイント
・奨励事業の内容及び奨励金支払いまでの流れ
交付申請
研修終了後、すぐに「交付申請」の申請期限となりますので、のんびりしてはいられません。
「交付申請」とは、奨励金を受給してもらうための資格審査(1次審査)です。
申請を行う自社の情報を明らかにすることで、申請企業としての要件を満たしているかどうかが判断されるわけです。
先に挙げたセルフチェックの要件のほか、もう少し詳細をみていきますと
・就業規則を作成して労働基準監督署に届出を行っていること。
届け出を行っていない場合でも交付申請前に届け出を行えば申請は可能です。
ここで注意したいのが、国のルールは常時10人未満の労働者の事業所は届け出が免除されていますが、都奨励金では10人未満の事業所でも必ず届け出をしなければならない、というルールがあることです。
・東京都のホームページへの企業名等の公表に同意すること。過去5年間に重大な法令違反がないこと。
このほかの詳しい要件については、募集要項の4−5ページを参照してください。
提出書類としては
・登記簿謄本
・法人都民税、法人事業税の納税証明書
・会社印鑑証明書
・雇用保険適用事業所設置届
などをはじめとする諸々の書類を揃えて提出する必要があります。
提出書類の詳細については募集要項の8−10ページを参照してください。
交付申請が通りますと、「交付決定通知書」が郵送されてきます。手元に届くのは事業実施期間の開始日以降です。
ここで間違え易いのが、「交付決定通知書」に「700,000円」と書いてあるので「もうもらえるんだ!」と勘違いしてしまうことです。そうではなく、「奨励金を受給するための資格のある会社ですよ」という意味での許可証が「決定通知書」になりますのでお間違えなく。
事業実施期間
交付決定通知書が届いたら、決められた3ヶ月(Aの働き方改革宣言事業のみは2ヶ月間)の事業実施期間の中で、今度はその奨励金の要件を満たすために、社内の取り組みや制度を作って行かなくてはなりません。
働き方改革宣言奨励金制度の場合は様々な取り組みの組み合わせで奨励金の受給額が異なっています。
A 働き方改革宣言事業 30万円
宣言書を作成することで受給できます。
B 制度整備事業
①【働き方の改善】に掲げる制度等を1つ以上整備 10万円
②【休み方の改善】に掲げる制度等を1つ以上整備 10万円
③【働き方の改善】及び【休み方の改善】に掲げる制度等をいずれも1つ以上整備して
合計5つ以上整備した場合は10万円の追加されます。
さらにテレワーク制度または在宅勤務制度を導入した場合に10万円が加算されます。
実施期間中にやるべきことは
・社内2人以上でプロジェクトチームを作る。
・チームで独自の働き方、休み方の取り組み内容を考える。
・決めたことを社内周知する。
・文書を社内に掲示して写真を撮る。
・働き方、休み方の制度の規定を作成し、就業規則を追加変更する。
などが挙げられます。
決まった要件をスケジュールを立てて一つ、一つこなしていくことが必要です。
支給申請
社内の取りの組みなど、要件を満たすための取り込みを実施して初めて2回目の申請である「支給申請」を行うことができます。ここは2次審査・最終審査となりますので、慎重に書類を作成していくことが必要です。